このレビューはネタバレを含みます▼
美冬はバイトで貯めた大学資金を父に使い込まれてしまい、進学を諦め、父の借金を返す日々でした。父の借金のせいで同級生からはいじめられ、大人からはその身体で借金を返せと言われる辛い過去がありました。真面目に働いていた仕事を、自分の責任ではないハプニングに巻き込まれ、解雇されてしまった美冬。母が借金取りに捕まったことを知り、母を助けたいために、建さんの愛人になるという発言から運命が動き始めます。建さんは会社の会長である祖父から結婚するように命じられていましたが、愛を信じない建さんは、美冬を愛さないことを条件に美冬と婚約の契約を結びます。夫婦の愛や結婚に否定的な二人は似た者同士であり、御曹司の建さんに媚びること無く接する美冬に建さんはどんどん惹かれて行きます。その上、身体の相性も抜群で、二人は愛欲に溺れます。相手の境遇を理解し、寄り添い合う二人。だらだらと続きそうなストーリーでありながら緩急をつけた展開に飽きずに読むことができました。そして最後はハッピーエンドで良かったです。ただ、絵が好みではなかったのが残念でした。