長編必須の感動巨編。全ては3年後へ繋がる





最終巻まで無事発売されたその時には、きっと心に残る作品になっていることでしょう。
感動で泣かせてくれることを今から楽しみにできるほど、期待を持ってしまう安定の滑り出しです。
既に名作の貫禄があります。
物語は冒頭、命を懸けるほど大切な人がいて、その人を守るためにボロボロになりながらも懸命に森の中を駆ける主人公・アルナの姿から始まります。
そしてそこから遡り3年前、大切なものなんて何も無かった頃のアルナのお話と交錯しながら物語は進みます。
この3年で一体何があったのかが順に明かされていき、最後には3年後の「今」に繋がるというストーリー構成。
少しずつ繋がっていく過去と現在に、目が離せなくなること必須です。
アルナはなぜ3年後、たった一人きりでボロボロの窮地にいるのか、それでもアルナが守りたいと思ってるものは何なのか、3年後アルナが心から大切だと想っている人は一体誰なのか。
気になって仕方なくなる魅せ方が本当に上手い作家さんだなと改めて感じました。
プロローグこと1巻では、B国の王女であるアルナがE国へ王妃となるべく嫁がされる所から物語がスタートします。
得体の知れないE国へそのままの姿で嫁ぐのは危険と感じたアルナは、嫁ぎ先への同行を許された侍女であるカミラと入れ替わります。
ところがE国に嫁いですぐに発覚した信じられない事実、それはこの国にはすでに5人の王妃が居たということ。
その誰もが正式な王妃として認められておらず、我こそがと水面下での争いが巻き起こっていた。
そんな争いに巻き込まれていく中で、アルナは自分の甘さや無力さを痛いほど実感していくことになります。
3年後、その頃の自分を幼かったと振り返るアルナ。
3年の間に何があって、どれほど成長せざるを得なかったのでしょう。
アルナの3年後「守りたい人」1番の候補はアーサーかなと思います。最初の印象は最悪ながらも、的を射たことを言い志を同じくする彼に惹かれずにはいられないのではないかと。
アルナと入れ替わらされたカミラの今後も心配です。ただの少女ゆえに脆いのは誰にも責められない。
とにかくアルナが紡いでいく物語の続きが待ち遠しいです。

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