このレビューはネタバレを含みます▼
貴族軍人の中将グントラムは武骨で無愛想でしたが、そこが良いと、公爵令嬢や貴族令嬢が投票して人気を順位付けしたリストでは常に上位。でも、第三王女の付き人で貴族令嬢であるメリエルは貴族軍人を毛嫌いしており、リスト1位のグントラムに対しても、怖いマスクに体格に威圧感があり、目立ちたがりのプレイボーイなのに人気があることが理解出来ないと思っていました。ところが王女からそのグントラムがメリエルの実家に交際を申込みに行くことを告げられ、急遽実家に戻ることになります。メリエルの家は事業に失敗し、貴族とは名ばかりの貧しい暮らしをしていて、その為に王女の付き人として働いていたのでした。一方のグントラムは誰もが羨む大富豪の息子。同じ貴族でありながら全く釣り合わないことを理由に、メリエルはグントラムからの申し出を断るつもりでいました。しかし、メリエルの前に現れたグントラムは、好きだと直球の告白とプロポーズを行ない、公開訓練で目立つようにしていたのはメリエルに覚えて欲しかったためだったと明かし、思いがけずキスまでされてしまいます。グントラムの一途な思いを聞いたメリエルは困りながらもグントラムのペースに呑まれていきます。しっかりもののメリエルが、グントラムの一途さに心を惹かれる様子が良かったですし、何より、メリエルの前で見せるグントラムが一生懸命に格好良く見せようと頑張る姿がが微笑ましいです。それでいていざという時にはメリエルを傷つけるものは許さないとたちまち威圧感を漂わせ軍人の顔になる、そんなギャップにドキドキでした。グントラムがどれだけメリエルが好きかが良く分かり、またメリエルも…。最後まで安定のラブラブ感で良かったです。