このレビューはネタバレを含みます▼
昔の作品らしいですがとても面白かったです!
以下ネタバレ含みます。
身体的特徴から実の父から疎まれ愛を知らずに育った(←これ物語の要)主人公シュリル(受)が本人が悪い訳ではないのに酷い目に遭ってとにかく不憫なお話!
全体的にエロは多いのに本気で嫌がってるエロが8割くらい。
革命に乗じて王室側の大貴族であるシュリルは味方の裏切りに遭い、罠によりシュリルを恨むマクシミリアンに拉致○禁されてしまいます。
この拷問が結構酷い。暴力、レ○プ、3P、蝋燭、異物挿入と容赦無い。蹂躙され心折れてしまう受。
後半もお邪魔虫ラモンに引き渡されてしまった受が、囲われて求婚を承諾するよう責め苛む描写が自己中過ぎて本気で辛い。受を死なせてあげて〜楽にしてあげて〜と何度も思いました。受が本気で嫌がってるのでそういう描写が苦手な方はおススメしません。
それでも、辛いけどクセになって何度も読み返してしまうのは、美しい受の嗜虐性と攻の情の深さが垣間見れ、そこに救いを感じるから。
攻は非道になりきれず、元来根が優しい人なので、美しいだけの冷徹人間だと思った受が、実は可哀想な人だと知り絆されちゃいます。
受も初めて人から思い遣ってもらった事で、無感情だった攻に戸惑いながらも惹かれていく。2人の心情変化と心を通わせていくシーンに無理がありません。犯した自分が愛しているなんて言えないと思う攻と、一生許してもらえないと思っている受がもどかしい。両想いになるまで長いし、最後に甘い番外編もありませんが妄想が膨らむラストです。
痛くて辛いのに美しい物語でした。