兄の友人
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兄の友人

ざいん

めちゃめちゃスタイルィーッシュ!!!

ネタバレ
2019年6月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ おそらく低評価の人の間でざわついてるのは、帯を書いた人がスタイリッシュ=神絵師と勘違いして使ったせいかな、と思います。画面は、風景画がうまい人のラフスケッチという感じで、印刷物として見るとかなり見づらいです。作者さんが漫画に不慣れなのか、線の太さがどれも同じだから、読者は画面のどこを見て良いのか解らなくなってしまう。これでは、ちょっと絵がうまいだけの人として埋没してしまいます。画面も、風景全部描けば良いというものではなく、「どこを見(魅)せたいか」「読者に何を意識して読んでほしいか」やメリハリを意識して描くと、「絵のうまいの人」から「漫画のうまい人」にジョブチェンジできるのではないでしょうか。内容については、キャラやルックスが好みではないことを差し引いても、さっぱり頭に入ってきませんでした。兄は兄だったのはわかる。弟も、実は兄の友人を好きだったことを、兄の遺品である夫夫生活の写真を見て、意識したのはわかる。しかし、兄の夫(未亡人=受け)が兄を好きだったかどうかが見えてこないし、いつ弟を好きになったのかも見えて来なかった。設定や展開を既存になさそうなものとスタイリッシュな画面を求め過ぎて、人間の心の描写が置いてきぼりな気がします。演出で察して欲しいところもあるでしょうが、背景や景色ばかりで何も頭に入って来ませんでした。背景を手抜きしても良いから、人の心を描けたら素晴らしい作家さんになるのでは。現場からは以上です!
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