夫の扶養からぬけだしたい
」のレビュー

夫の扶養からぬけだしたい

ゆむい

難しい

ネタバレ
2019年6月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 本の中でも出てきますが、お互いがお互いのことを良く理解しないまま自分が自分がという意識になっていくのが辛かったです。
社会経験が無いが故に夫の仕事を良く理解せず、「仕事が大変」という認識もないままそもそも「仕事」というファクターを考慮してないゆむいさんも、育児と日常の雑務と家事を全部こなすことの大変さと、「個人の違い」というのを理解してないつとむさんも、お互い自分が大変すぎて相手を理解しようとする余裕すらなくて本当に読んでて泣きそうでした。
私自身、親の関係が完璧なものでは無いですし、父に何か言おうとすると3歳児の如く喚き始めるので基本的には「はいはい」と言って流しますが、恐らく手を出してきたらその場で警察に通報します。
大学も大学院も、学費は自分で稼いでますが、「自由に選べない」ことが「わがまま」に直結するつとむさんの考えにはかなり腹が立ちます。
言葉の節々に「専業主婦」が「仕事」では無いことを暗示しているつとむさんに腹が立ちます。
「同じくらい稼いでみな」といっているのにもかかわらず、仕事を探そうとすると「家事も出来てないのに」と非難するつとむさんはぶん殴りたいです。
しかし、友達のエミさんが言うように、「やるだけやった」「私は頑張った」としながらも、適切なサイトを見ていなかったりするゆむいさんが「甘い」と思うところもありました。
最終的にお互いのことを理解する一歩を踏み出せたので、良かったのかなとも思いますが、私の母が言うように、経済的に自立できるようにしていないと、結局何も出来なくなるなと再確認した作品でした。
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