このレビューはネタバレを含みます▼
出会った頃はカレンに冷たい態度を取っていたルーファス王子。顔を会わせるうちに惹かれ合い、ルーファスはカレンに何度も求婚をしていました。カレンは自国が極貧であることでルーファスに迷惑をかけられないと考えていましたが、押せ押せのルーファスに負け、求婚を受けることにします。半年後、ルーファスの元へ嫁いで行くと、何とルーファスは事故に遭い記憶喪失になっていました。カレンのことをすっかり忘れてしまったルーファスに絶望し、ルーファスに負担をかけたくないと身を引くつもりでいました。ところが、ルーファスは覚えていないものの、その時の自分の判断を覆すつもりはないとカレンと結婚します。出会った頃のように冷たい態度のルーファスにカレンは献身的に尽くします。カレンの傷付きながらも健気に尽くす姿に応援したくなります。そしてルーファスも段々とカレンに惹かれ始め、記憶喪失になる前のカレンに愛されていた自分にまでヤキモチを妬くほどになります。ルーファスの戸惑いもカレンの戸惑いも仕方なく、二人の切ない気持ちを思うと胸が痛みます。それと同時に、冒頭では書かれていなかった二人の馴れ初めもまた同じような感じだったのかなと想像が膨らみます。愛したいのに愛してはいけないような関係になりながらも、ベッドの中ではしっかり溺愛でドキドキでした。きっと記憶が戻っても戻らなくても、二人が愛し合うようになるのは同じだろうな~と思える程のラブラブぶりに。良かったです。