「何もない」ということが美しい





2019年6月29日
歩田川先生の作品には、空白の時間や台詞が演出としてしばしば現れるんですけど、その間の取り方や沈黙がとにかく素晴らしい。私は勝手に空白の美学だと思っているのですが、その『間』の瞬間、キャラクターが何を考えているだとか、どういう空気だとかが、台詞やオノマトペ以外で表現されている素晴らしい演出。先生の作品を初めて読んで以来ずっと癖になっていて、全作品ハズレなしの大好きな作家さんです。ただ、即物的なセッ久描写や安直なハピエンを求めてくると、コレジャナイ感はあるかも?テンションの高くないストーリー重視派にオススメ!

いいねしたユーザ5人