このレビューはネタバレを含みます▼
処女作でいきなり大きな文学賞を受賞したボンボン作家・律太×童顔のラノベ作家・海。律太の家の持ち物件である古いアパートに長年暮らす、立ち退きに応じない住人を説得するために海辺の町を訪れた律太は、それが憧れのラノベ作家だと知る。好奇心を優先してアパートに逗留することにした律太と海のつかの間の同居生活。過去の淡い初恋から時を止めたような海が、ズケズケ物を言うかと思ったら純情だったりと確かに魅力的。下世話な会話がおかしすぎる。自分のことはままならなくても相手のことはよく見える観察眼が、いかにも作家同士という感じで面白かったです。それぞれの作品との関連性も面白くて、設定に無理がなく入り込んで読めました。恋敵ありきで進む二人の恋がとっても素敵。読んだことはないけど、ソラウミの終わらせ方はあれでいいんだろうな。これから作家としてもどんどん成長していくだろう二人を応援したい!