このレビューはネタバレを含みます▼
噂に聞いてはいたのですが、2016年にエドガーがいることが衝撃でした。自分はてっきりエドガーとアランが消えてしまった時代に生きていると思っていたので。子供のときは読後いつもどこかに時の狭間にいるのではと夢想したのですが、同じ時代にいると思えるだけでなぜだか泣きたくなるぐらい嬉しいです。『エディス』との矛盾点を指摘した批評も読みましたが私にとってはエドガーと同じ時代に生きている気分を味わえたこととピュアピュアなアランが見られただけで十分です。萩尾先生はすごく意識して昔の絵に寄せていらっしゃると思います。続きものの息吹を私は感じました。あとは『春の夢』のブランカがそれなりに幸せそうで安心しました。アラン復活、できそうな気配ですね。続きがとても気になりますが次はまた時代が飛ぶのでしょう。可能であれば『小鳥の巣』のキリアンの子孫と出会う話が読みたいです。