昨日をもう一度
」のレビュー

昨日をもう一度

らくたしょうこ

ショーケースの中の宝石みたいな

2019年7月31日
丸ごと表題作。居酒屋で再開した高森と神藤は高校の同級生。高校時代、イケメンで人気者だった神道が女教師と密会している現場を目撃して依頼、高森はずっと彼のことが頭から離れなかった。一方の神藤も静川先生のことを忘れられずにいて…。青春時代のキラキラ輝く思い出を美化したまま捨てられない気持ちって、恋に限らず誰にでもあり得ること。そういう気持ちをうまく表現されていて、読んでてちょっと苦しくなる感じ。そこを2人のテンポ良い会話でうまく調整されてます。最初の取っ掛かりがイキナリって気もするけど、そこを気にしなければ、あとはスルッと読めます。 神藤と静川先生の思い出のシーンがなんか官能的というか、若かりし日のイタさみたいのが表現されてていいです。こういうの好き。
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