スイートソロウ
」のレビュー

スイートソロウ

持田あき

すばらしい作品…まさにsweet sorrow

ネタバレ
2019年8月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 持田あき先生の素晴らしい感性と、オムニバス形式の短編集の良さを存分に味わえる作品。
言葉では言い表せない程に素晴らしいです!

独特の世界観が漂う、甘く切なく懐かしい…優しい寂しさが染み渡る作品です。
芸術とはこういったものだろうなというのを少女漫画で表わしたらこういう作品なんだろう。
とにかく絵がとても綺麗で繊細で美しく、かつ可愛いのが持田先生の素敵なところですが
この感性は誰にも真似できないでしょうね。
持田先生の作品はどれも繊細な美しさと楽しさ、優しい切なさと強い真実があると思いますが、この作品ほど芸術的に美しく、切なく胸に染み渡るものはないかと思います。

日本語の切ないに当たる英語がなく、敢えて言うならsweet sorrowと表現されるというシェイクスピアを出した作家さんと映画監督のお話が1番好きでした。
しかしその他のお話で、少しずつこのsweet sorrowの意味が描かれていき、最後の短編で結ばれた文章はとても胸に感じ入るものでした。
ぜひ読まれることをオススメいたします。
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