最後の王妃
」のレビュー

最後の王妃

白洲梓/池上紗京

読み応えあり!

ネタバレ
2019年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューの評価が高くずっと気になっていた作品。やっと読みましたが、本当に面白かったです!
まず、王妃以外の女性には目もくれず愛し合う国王夫妻、というシナリオではないことに驚き、そして、ルクレツィアの妻としての不運はシメオンの行動が原因だと思っていましたが、シメオンの言い分を聞けばまたそれも説得力があり、誰が悪い訳でもなく切なかったです。更に、それでもルクレツィアの性格上、あるべき王妃像に近付こうと努力する姿はこれまた切なくて痛々しく、気品があり、無駄な時間だったなんて言わないで欲しいと思いました。最後の王妃としての仕事を全うした場面では、どうか報われて欲しいと思わずにはいられませんでした。まだページが続くことにホッとした後半は、前半の気の抜けない雰囲気から一転、ティアナの登場により本来のルクレツィアの良さが引き出され
明るい雰囲気となります。そこから先は新しい経験をしたり、真実を知ったりとルクレツィアは更に成長していきます。やっとのメルヴィンの再会、告白にはジレジレでしたが、ルクレツィアが幸せなって本当に良かった!! もっと続きが読みたいくらいです。
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