このレビューはネタバレを含みます▼
5歳と15歳で婚約した結愛(ゆいな)と駿。結愛が20歳になっても気持ちが変わっていなかったら結婚しよう、と言われ、結愛はずっと王子様の駿を待ち続けます。いよいよ20歳になり、駿はそれまでの兄役から婚約者へシフトチェンジし、もう我慢しないと迫る駿に戸惑いながらも幸せを噛み締める結愛。近い人々は二人の婚約は愛する結愛を守るため、その他の人々は同情、束縛、犠牲、嫉妬等の捉え方で見ていました。それは結愛が養女だったためで、それがあらゆる方面へ影響していたのです。二人の婚約がなぜこれほどまでに注目されるのか、駿の本当の気持ちはどうなのか、もやがかかっているようなすっきりしない展開にジリジリしました。利己的な人達ばかりが登場しますが、一番利己的で執着心が強かったのは…。結愛と駿のラブストーリーでしたが、ラストでは代々引き継がれてきた歴史あるお屋敷のまた別のストーリーも垣間見えドキリとしました。