テオ-THEO-
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テオ-THEO-

あおのなち

神様と人間の優しいファンタジー

ネタバレ
2019年8月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中国神話に出てくる日照りの神様、魃をモチーフ(というかそのまま)にしたファンタジー。中華風なのかもしれないけど、私は少し昔の日本っぽいなあと思いました。北に追いやられた魃の一族と、彼らに使える人間の一族のお話。魃と人間の混血児・レイ×レイに仕える人間のテオ。子供の頃に一度だけ会って、互いを綺麗なものと感じていた二人の心温まる優しい主従もの。フリフリエプロンをつけて、レイを「あるじさま」と呼ぶテオが可愛いんだけどしっかりしてて、レイもたじたじ。少しずつ心が近付いてそういう関係になるけど、魃と人間の違いは気持ちだけでは乗り越えられない。寿命の違いが混血のレイはどうなのか、描かれていないけど少しでも長く二人が一緒にいられるといいな。他にも魃がいるようだけどレイの父親以外は出てきません。物売りの青年がいい味出してました。番外編は二人の日常話が二編。レイが普通に顔出しててびっくり。人と関わるのはあまりよくないだろうけど、レイの世界を広げたいテオの気持ちも分かるなあ。
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