鬼滅の刃
」のレビュー

鬼滅の刃

吾峠呼世晴

じかに響く

2019年8月14日
読み始めると止まりませんでした。登場人物達全てにある心情を、全て説明しなくとも根底の共感でもって理解させてくれる描写。わかりやすく善悪の線引きはあるのに、その線を取り巻く人物達にとっての個々の生き様を認める描き方はこちらに"魂あるもの"をまざまざと感じさせてくれます。
漫画としての描き方はどこか懐かしい、技等の説明文が出てくるタイプですがそれがしっくりきて面白いです。構成が上手でそこに着目しても楽しめます。
私は特に、主人公の心の描き方が大好きです。こんなに素直に光属性全開の人を、違和感なく心ある人間として受け入れられた事今までありませんでした。本当に、素直。炭治郎の素直さ、暖かさ、無垢さは人として得難いものだと漫画という枠組みを超えてしみじみ思う程にこの作品は伝える力が強い。
そうそうないのですが、わざとらしい描き方なんて何一つないからこそ、作中何度も泣いてしまいました。読んで良かったと思える作品です。
このレビューを読んで気になった方は多分読んで後悔しないのではと思います。
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