このレビューはネタバレを含みます▼
血生臭いハッピーエンドと相場が決まっている。
基本、清々しいほどド屑な育ての母と兄に虐げられていた健気な受が身売りさせられた先の領主様に溺愛されて幸せになるシンデレラストーリーといえる。のですが背景がいろいろ怖い。特に攻に異常に懐きまくっている弟、騎士団長のネジの外れっぷりが際立って見えますが、彼にそうさせる人間の卑小さや薄汚さが泥の川のように背後を流れているのがまた怖い。人間の本質なぞただの血肉の詰まったずだ袋にしか過ぎないんじゃないかという気になる…。
作者様自らエロが書きたくて書いたとおっしゃるだけあって濡れ場は充実しております。あくまでカップリングとしては領主×シェラですが受の下拵えを弟がするわ(挿入はない)二人の情事を見守るわなのでちょっとでも攻以外の男に受が弄られるのが苦手な方はさけたほうがいいかと。個人的にはこの変態弟の趣向がグッジョブすぎて感謝しかないですが。初夜にヒモパンガーターベルト白長靴下ベビードールとかわかってんなお前…。清楚可憐で無垢な処女を半ば無理やり官能に引きずり落とすエロさと言ったら…！！
あ、あと設定上わりと頻繁に獣○ですので苦手な方はお気をつけを。
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