中国の壺
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中国の壺

川原泉

もはや運命なのだ……と

ネタバレ
2019年8月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「中国の壺」→ 亡き父から受け継いだ先祖代々の古い壺。その中に住む趙飛竜……!数年後、母親が再婚。尊大な義父と覇気のない義兄の巧の四人家族になる志姫。
父からの重圧で夢遊病となり、夜中に女装姿で庭を徘徊する巧を目撃し、志姫は夜中のストレス発散に協力。しかし、睡眠不足がたたり寝坊した日、義父から心ない言葉をかけられ、それに怒った飛竜が志姫たちの本当の姿を見せ、義父は反省。当然!
後半、飛竜の壺が割れ、宝珠を無くした翁竜が巧の部屋に出現。神仙界へ戻れないため衰弱する翁竜、壺を失ったため消えゆく飛龍。
志姫が拾った宝珠を渡し無事解決。仙人にならずこれから先も一緒に暮らす選択をした飛竜。
「殿様は空のお城に住んでいる」→ 能ある鷹は爪を隠すタイプの景宗と、お転婆で行動力抜群の鈴姫夫婦の話。借金10万両事件を追求する内に、景宗の兄の死因やぽんぽこ山の秘密が見えてきます。大名の生活についても細かく描かれていて面白い。
「Intolerance…ーあるいは暮林助教授の逆説」 →ミステリの話でしたがイマイチ理解できず。「かぼちゃ計画」→ 囲碁に絡んだ恋の話。「追憶は春雨じゃ」と「川原のしあわせ」は作者のエッセイ。
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