このレビューはネタバレを含みます▼
冷酷な雰囲気とルビーのような双眸でドラキュラを連想させるマクシミリアンはドラキュラ公と呼ばれていました。年齢の割に落ち着いた物腰のイリーナは怖いものが大の苦手。そんな二人が結婚することになります。公の場ではいつも緊張感を漂わせているマクシミリアンが、イリーナが怖がる姿が可愛くて、自分は実はドラキュラだと言ってからかっているのが意外で、それほどまでリラックスしている様子が微笑ましいです。女性嫌いなマクシミリアンが興味を持った初めての女性ということで結婚を申し込み、結婚後も夫は妻を可愛がりラブラブに過ごしていたのに、イリーナの実家が不正行為をしているとの情報があり、たまたま内部調査を命じられていたことから話はややこしくなります。マクシミリアンの冷酷な一面をイリーナには隠していたかったという告白に胸キュンで、その後のイリーナに対する溺愛にはまたリラックスする姿が見えて良かったです。所々にある挿し絵も素敵でマクシミリアンもイリーナもイメージ通りで良かったです。もう一人の友人である国王がほとんど登場しなかったので、そちらの話もあったらぜひ読みたいと思いました。