金色のマビノギオン ―アーサー王の妹姫―
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金色のマビノギオン ―アーサー王の妹姫―

山田南平

異世界との化学反応

ネタバレ
2019年8月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ まさかのアーサー王伝説!
作者の容赦のない展開が効いて、世界観と合っている。しかし今までの作品とはかなりテイストが違うので、甘くない古代欧州に現代人が放り込まれたら耐えうるだろうか?という恐ろしい状態になるという前提で読みましょう。今作は血しぶき上等です。
しかしこの美しい絵で本気の歴史的ファンタジー描かれたら破壊力ありますね。それだけで作者様ありがとうです。

他の作品は主人公が甘々過ぎて苦手だな~と思うこともあったのですが、こちらのお話しは状況的にも作家の毒が遠慮なく発揮されていてワクワクします。
そして異世界に飛び込ませた3人のバランスもお見事というほかない。しかし一番ヒドい目にあってるのは今のとこ広則だけど、一番過酷な決断を迫られる位置にいるのは多分真なんだよね。一番好きなキャラなので幸せになって欲しいけど、強いキャラだけにこれから過酷な目に合うのであろう…。
たまき…はまぁ頑張れw


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と、7巻を読んでの追記ですが。
これまで一方的な悪役として描かれてきたモルゴースが本格的に登場。彼女側の視点からも物語が語られ始めました。
なんだよ~嫌いになれないじゃないか!!
そしてこの設定を選んだ作者は鬼ですね。悲しすぎるわ。更に先行きが楽しみになりました。
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