愛人は殺される
」のレビュー

愛人は殺される

梅太郎

切ない

ネタバレ
2019年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作と表題作に絡んだ短編が2つ、さらに全く別の短編が4つ入ってます。
表題作は先輩に憧れる高校生の主人公、光と、彼を見つめる先生と、憧れの先輩との単なる三角関係のお話なのかな、と思って読み始めましたが、予想と全然違う展開でした。
光の家庭の事情、先生とのヒリヒリするような関係、先輩の思いがけない恋情、どれもが光をどんどん追い詰めて行きます。
終始シリアスでとにかく切ない。先生との関係が特に。
梅太郎先生らしい、ぐるぐる考えちゃってちょっとネガティブだけど芯の強いキャラの光ですが、終盤ギリギリまでとにかく可愛そうで、泣きそうになりました。
短編での先生とのエピソードでだいぶ気持ちが救われた気がします。
何度も読み返す作品になりそうです。
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