少年魔王と夜の魔王 嫁き遅れ皇女は二人の夫を全力で愛す
」のレビュー

少年魔王と夜の魔王 嫁き遅れ皇女は二人の夫を全力で愛す

御影りさ/なま

内容と比べると価格は高い。

ネタバレ
2019年10月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昼と夜に違う姿を持つ、生態や文化、知識量から価値観が違う、その間に挟まれる2人、というパターンとしてはなろう系の小説には良くある話し。
きつい言い方をするが、内容や受賞したという期待値から見るとがっかりする。

内容にそう無理は無かったと思うが、正直なところ魔界と人間界側の食い違いやら、変わり者王族があれこれするすれ違いするやら、良くあるパターン。しかも、世界観はかなり簡略…というか世界観の描写が少なくて、イマイチ感情移入できない。

後半は、話に盛り上がりを作ろうとする作者側の意図が丸見えで、かなり作者が話しをまとめようと、ご都合主義を展開する手が見えてしまい、'そう作った芝居'を見ている感覚が強く、キャラクターが生きた人間に見えなくなってくる。

魔王の生態や、魔界の構造について、人間界の常識との違い、どれも盛り上がりの道具であるのは作者としては当たり前でも、もう少し、何故か?何処がどうなっているのか?など、世界に読者を引き込む表現が欲しい。

パターンの決まった芝居を見るにはいいが、可もなく不可もなく、と言ったところ。

主人公と伴侶のやり取りはほっこりしてよかった。
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