雑賀という名前の





2019年10月26日
高校生男子メインの話。
くらもち先生ワールドの男の子みずから語る珍しさ。
描かれ方がもうもう漫画ならではの描かれ方で、他の誰でも真似の出来ないひとこまひとこまの切り取り方、演出、ビジュアルのアピール。
白と黒の使われ方が凄く見事。
台詞に頼らないストーリーなのに、台詞も効いてる。
ああviva youの時代か。私も持ってたな。
そういう固有名詞が感覚的な所で話に色付けがなされて、主人公の高校生活の景色が見えた気になる。
煮え切らないと見えるのは、その年齢にして父も母も居ない彼の、これまでがそうさせたからなのか。多分目の前の日々を生きることだけだったからなのだろう。彼の考えること、感じること、読み手として付き合ううちに、繊細な日々の積み重なりがまた日常に入っていって見えにくくなってしまう。尖って見えたものは実はそうではなくて、また少しずつ人との間で転がされる延々とした日々の中で生きている。
葵との関係も、グラグラしているような不安定さの中で、遅い気付きがあったり、白黒の付かない付き合いでも付き合っていると言える二人の、少しずつの変化がある。
でも間違いなく葵と出会えて、主人公は良かったのだ。
本作は、私が丁度漫画を読まなかった時期に発表された。当時読んでいたら、彼には腹をたてたかもしれない。今読んだ為に、登場人物達を遠目に見て静かに読み終えた。
くらもち先生ワールドの男の子みずから語る珍しさ。
描かれ方がもうもう漫画ならではの描かれ方で、他の誰でも真似の出来ないひとこまひとこまの切り取り方、演出、ビジュアルのアピール。
白と黒の使われ方が凄く見事。
台詞に頼らないストーリーなのに、台詞も効いてる。
ああviva youの時代か。私も持ってたな。
そういう固有名詞が感覚的な所で話に色付けがなされて、主人公の高校生活の景色が見えた気になる。
煮え切らないと見えるのは、その年齢にして父も母も居ない彼の、これまでがそうさせたからなのか。多分目の前の日々を生きることだけだったからなのだろう。彼の考えること、感じること、読み手として付き合ううちに、繊細な日々の積み重なりがまた日常に入っていって見えにくくなってしまう。尖って見えたものは実はそうではなくて、また少しずつ人との間で転がされる延々とした日々の中で生きている。
葵との関係も、グラグラしているような不安定さの中で、遅い気付きがあったり、白黒の付かない付き合いでも付き合っていると言える二人の、少しずつの変化がある。
でも間違いなく葵と出会えて、主人公は良かったのだ。
本作は、私が丁度漫画を読まなかった時期に発表された。当時読んでいたら、彼には腹をたてたかもしれない。今読んだ為に、登場人物達を遠目に見て静かに読み終えた。

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yuyuka さん
(-/-) 総レビュー数:159件
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romance2 さん
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mos さん
(女性/-) 総レビュー数:131件