光の雨 ―原罪―
」のレビュー

光の雨 ―原罪―

かわい有美子/麻々原絵里依

後悔と虚無を乗り越えて

ネタバレ
2019年12月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 元々講談社X文庫ホワイトハートから発売されていた「いのせんと・わーるど」の出し直し作品。元の題名……。今の方が断然良いです。イラストなし。
学生時代からの先輩後輩である伊能と野々宮。そして共通の友人・渡瀬の死。無口で硬派、自分の信念を持つ野々宮。一方、渡瀬のいない日常に後悔と空虚を感じながら仕事をこなす伊能。
伊能の抱える苦悩は、現実を考えると無理からぬことだと思いました。それでも昔は渡瀬が、今は野々宮が伊能にとっての光の雨=自分を救ってくれる人でしょう。同時に野々宮や渡瀬にとっての伊能もそんな存在なのではないでしょうか。
硬質なお仕事BLでしたが、BL部分以上に仕事の話を面白く読みました!検事たちや刑事、ヤクザのキャラも個性的で続きが気になります。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!