プリンスにさよならを
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プリンスにさよならを

レイ・モーガン/浅見侑

僕はうまくやった?どこが?

ネタバレ
2020年1月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 敵対する一族の陰謀によって 破滅したアンブリア。そこから逃げ出し匿われていたはずのプリンスを見つけ出し、その証拠を集めていたヒロインケリーだが、その手法や連携についてがかなりお粗末。国を追われ 各国に散らばっている王族やその関係者が復興を願っているのなら横のつながりは強いはず。なのに、ケリーのボスも含めてその連携が無い。消えたプリンスを追いかけている場合ではない という言葉はあり得ない。関係する誰しもが その存在と発見に力を注ぐのは当然ではないのか?復興の為にはその旗印となる存在は不可欠なはず。少なくともそれと思われる存在が有るのなら、ケリーの調査に協力する者を置くべきだった。また、反逆する者たちの一味と思われる登場人物ソーニャという怪しさを置いても、無関係で終わりというのには落胆した。陰で動いているかもしれない その恐怖が皆無。ヒーロージョーは記憶が無いのだから、一族との係わりが無いのは仕方ないとしても、ボスにどうでもいいと言わせてしまう展開には呆れる。何がしたいのか?その真意がまるで伝わらない。それなのに、子守唄で記憶回復?娘という存在はこのためにだけある。これには溜息が出た。で、プリンスのその重責に目覚めた?あまりに突然すぎる展開は その苦悩や絶望とケリーを傍らに置くことの危機感や幸福感さえも置き去りにしていて納得できない。絶対的助っ人が無ければこの話は成立しない。
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