手元に置いておきたかった





2020年1月22日
話が途中までカラッとしない。記憶喪失物の暗さもある。
女は夢を諦めさせられることが昔から多かった。社会全体が、男性には諦めるななどと「根性」が説かれる一方、女性は、男を立て自分の社会的欲求を捨てろ、という圧力をかけられて。
結婚後は夫や義父母から、その前は自分の親から、世の中の仕組で「翔ぶ」ことを禁じられていたようなところがあった。また同性なのに女からも足を引っ張られ、優秀な女性だけ例外で、普通の女性が頑張ろうとすると、冷水を掛けられ、応援どころか嫌味をぶつけられ世間は冷淡だった。(尤も、家族を養う為に自分の夢を諦めた男性も大勢居た、というのもある。)
そういう時代に、ある意味「戦って」いた自分からすれば、この話ほど、嫌な空気を感じさせ思い起こさせるものはない。それが男性の、愛し方のひとつの側面だとしても。
執着気質の夫が面倒…手放す迄ウダウダ。行きすぎれば一種の監キン(使用制限語句)という名の犯罪に近づくと考える。嘘、否定、脅し、妨害、性的蘢落。
ストーリー構造に実在感はあれど、それ故に嫌悪感もまた共にフラッシュバック。少し前の日本女性の位置を彷彿とさせる。
性的シーンの分量が多く、結構”ばっかり”感強く、TLならいざ知らず、HQコミックで初めて見たのがあり、えーっそこまで!?、というのが正直なところ。そうした二人のシーンが夢も美しさもあるとは見えない。自発的とはいえ自分を殺してる。。
どうか幸せに、に至り愛が真っ直ぐに建て直されて、本作の見せ場は、私はこのシーンに思う。
別れてからの流れは予想がつく。気質変化を絵で見たかった。
通せんぼも、そういう流れに至る二人には物語としての自然さはあるものの、その行動により、束縛と愛との危うい関係性というものを描く、ありそうでなかった、何故か見たこと無かったタイプの話。
自分の為なのか、相手の為なのか、要はそこなのだろうと思うから、愛とは求めるもの、そして、愛とは奪うもの、を、地で行くストーリー。私の気分はなかなか晴れなかった。
愛されてる感をそこに実感する事は否定はしない。だが、十年位前まで女性が家に入る寿退職を美学に思っていた向きが根強かった、働きたい女性には暗黒の社会を思い起こさせられ、肯定したくはない愛され方に思うのだが。
絵が華美でない分、ざっくり感あり。
扉絵の題字表現が「記憶」を象徴的に扱ってると思う。
女は夢を諦めさせられることが昔から多かった。社会全体が、男性には諦めるななどと「根性」が説かれる一方、女性は、男を立て自分の社会的欲求を捨てろ、という圧力をかけられて。
結婚後は夫や義父母から、その前は自分の親から、世の中の仕組で「翔ぶ」ことを禁じられていたようなところがあった。また同性なのに女からも足を引っ張られ、優秀な女性だけ例外で、普通の女性が頑張ろうとすると、冷水を掛けられ、応援どころか嫌味をぶつけられ世間は冷淡だった。(尤も、家族を養う為に自分の夢を諦めた男性も大勢居た、というのもある。)
そういう時代に、ある意味「戦って」いた自分からすれば、この話ほど、嫌な空気を感じさせ思い起こさせるものはない。それが男性の、愛し方のひとつの側面だとしても。
執着気質の夫が面倒…手放す迄ウダウダ。行きすぎれば一種の監キン(使用制限語句)という名の犯罪に近づくと考える。嘘、否定、脅し、妨害、性的蘢落。
ストーリー構造に実在感はあれど、それ故に嫌悪感もまた共にフラッシュバック。少し前の日本女性の位置を彷彿とさせる。
性的シーンの分量が多く、結構”ばっかり”感強く、TLならいざ知らず、HQコミックで初めて見たのがあり、えーっそこまで!?、というのが正直なところ。そうした二人のシーンが夢も美しさもあるとは見えない。自発的とはいえ自分を殺してる。。
どうか幸せに、に至り愛が真っ直ぐに建て直されて、本作の見せ場は、私はこのシーンに思う。
別れてからの流れは予想がつく。気質変化を絵で見たかった。
通せんぼも、そういう流れに至る二人には物語としての自然さはあるものの、その行動により、束縛と愛との危うい関係性というものを描く、ありそうでなかった、何故か見たこと無かったタイプの話。
自分の為なのか、相手の為なのか、要はそこなのだろうと思うから、愛とは求めるもの、そして、愛とは奪うもの、を、地で行くストーリー。私の気分はなかなか晴れなかった。
愛されてる感をそこに実感する事は否定はしない。だが、十年位前まで女性が家に入る寿退職を美学に思っていた向きが根強かった、働きたい女性には暗黒の社会を思い起こさせられ、肯定したくはない愛され方に思うのだが。
絵が華美でない分、ざっくり感あり。
扉絵の題字表現が「記憶」を象徴的に扱ってると思う。

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hm さん
(女性/40代) 総レビュー数:0件