このレビューはネタバレを含みます▼
すごかったです。読んでいてゾクゾクしました。門明が「醜いとあなたが思えば、私の首をしめて頂きたい」と言ったことの意味がわかってこのお話の全貌が明らかになったとき、そのスケールの大きさに驚きました。父親が敷いたレールに乗らざるをえなかった門明が九重にそのレールを剥がして全てをひっくり返すことを頼んだ心中を考えると辛いです。自分を空っぽにしてしまうのもわかるような気がしました。今の日本の状況と重ね合わせて怖くなるところもありました。たうみまゆ先生の作品は毎回本当に心にズシリときます。BL抜きにしても好きです。ストーリー重視の作品が読みたい方には是非読んでいただきたいです。あ、ちゃんとラブもあります。ずっと追いつづけたい作家さんです。