王女殿下はお怒りのようです
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王女殿下はお怒りのようです

四つ葉ねこ/八ツ橋皓/凪白みと

少女漫画版、転生最強主人公

ネタバレ
2020年2月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻ではまだなんとも言えないですが、千年後に転生後もまだ千年前に関わってると思われる怪しげな人物が登場したり等、気になる謎な要素が沢山ある作品なので、それらがスッキリと紐解かれてゆくのであれば続きも読みたいなと思います。
1巻目は本当に何も分からないです。

少年誌で似たような設定の漫画はすでに出ていますね。千年前に最強だった主人公が、千年後に転生したら魔術文化が衰退しており、唯一無二の最強な存在=主人公みたいな環境が待っています。
でも千年前の世界では主人公の最強さよりは恋愛面にスポットが当てられていた辺り、少女漫画だな〜と思いました。

しかし転生するにあたって、彼との別れも設定上必然だったといいますか。悲恋だから切ないです。
でもそれ以上に思ったのは、中途半端に恋愛面にスポット当てるんなら、1巻丸々使って過去編にして、しっかり千年前の話を書いて感情移入させてほしかったな、と。
主人公が彼と出会ってこんな生活送ってました〜惹かれ合いました〜結婚しました〜と、ページ数使ってるわりにはダイジェスト感が否めませんでした。
原作者が後書きで「関係を丁寧に描いてくださった」としているので、コミカライズ者なりに少女漫画に見合ったドラマチックな演出をした方なのでしょうが、今一歩心に残るような仕上がりじゃないことが残念です。
まぁ原作ありきな作品なので、勝手に大幅改変はできないと思うので、そもそもの恋愛描写が微妙なら仕方ないんですけどね(苦笑)

結局は、恋人がいて結婚もして幸せになったのに、その幸せが戦争によって崩され死亡し転生したってことが描きたかっただけなら、過去話はもっとページ数端折っても良かったような気がします。
主人公の旦那だったナオは、元々日本からの転生者だったみたいですが、彼がそれを語ることはなく、今はもう千年後の世界。
果たしてその設定が活きてくる展開が今後あるのだろうか。
特にないなら正直、家をなくした少年を拾っただけって設定で良かったような…w

現在においての主人公の立ち位置もよく分かりませんね。
なぜか「嫌われてる方」の双子である主人公が、なぜ王太子殿下の婚約者なのやら。
そんな立派な地位こそ、両親が溺愛する子の方に持たせるのでは…?
理由が明かされるのならいいのですが、現状では意味不明な部分が多すぎますね。
とりあえず執事イケメン(笑)
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