ミステリと言う勿れ
」のレビュー

ミステリと言う勿れ

田村由美

疑問を持って、気づきを得、人を想う

2020年2月26日
6巻まで読みました。
整くんが、謎を解きながら人々の心に踏み込んでいきます。それはもうガツガツ踏み込んでいきます。
初めは「何様だよ…」と若干引いた立場で見ていたのですが、彼が「僕はこう思う」と断言できるのも、上手いこと例えを用いるのも、常日頃から目の前のことに興味と疑問を持ち、気づきを得ながら生きているからなのだと分かりました。そして目の前の人を想い、誠実に向き合っているからなのだと思いました。だから踏み込まれた人たちも、素直に彼の話に耳を傾けたり、自分を見つめ直したりできるのだと思いました。
「ボーっと生きてんじゃないよ」と言われているような、ハッとさせられる作品です。
『BASARA』や『7 SEEDS』も読んだことがありますが、どの話も壮大で、計算され尽くしていると思いました。作者さん、めちゃめちゃ頭のいい方ですよね。そしてどの作品でも、「人間」を描こうとしてるんだなという印象です。
ただ、ここからは個人的な好みなのですが、絵が苦手なのと、どの作品でもなんか気取りすぎている(説教くさい)感じがして、そこが少し苦手です。(でも続き買います)
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