理想的な婚約者
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理想的な婚約者

リズ・フィールディング/牧あけみ

燻製のニシンの本意がどこかにある?

ネタバレ
2020年3月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒーロー、ヒロイン共に自信家でそれに裏付けられた実績も家督もあり、努力の人と見受けることが出来る。しかしながら、そこには一般とは線を引いた価値観があるはずなのにそれをアッサリ取っ払っている事には合点がいかない。妙な人物に見えるのだ。ここで挙げるのはヒロインの事だが、親は当たり前に 高い身分のそのように話しているのに、彼女には一般的と見受けるものを感じる違和感が、HQの物語におけるウケそうな人物として作られているといえば理解されるだろうか。彼女からは相応しいプライドを見つけられない。可愛らしく仕事には前向きで傷ついた女性。ミステリアスというのとも違う違和感、そこへもってきてヒーローのニシンの燻製、何を意味しているのかと深読みしすぎなのかもしれないが、結局はこの違和感は解消されず、ヒーローの好物であるというだけか、とも考えたいが、ひょっとしてヒロイン母の結婚への期待を躱す材料として原作にあるのかもしれない(原作はどの作品も読まないので)。新居として城の購入の事はともかく、それなりに相応しいものを必要とすることは金持ちをひけらかすという物ではない。間違えてはいけない事だが、大きさや広さというのは仕事や付き合っていく人たちの格や人数に合わせても必要なのだからその体面を保つプライド自負心であるはずなのだ。もちろん物語は面白い。心の揺れ具合やそもそも 仕事一辺倒の者同士が策をめぐらし取り込まれるという 短期間ながらゆっくりと進んでいるかのような作風に納得させられて読みごたえもある。そして、希望も光も加えられてのハピエンにはそれと知って驚き、またも幸福を味わえるのだが、心残りがあるのだ。
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