恋はほろにがく
」のレビュー

恋はほろにがく

キャシー・ウィリアムズ/百瀬なつ

ヒーローの行動が微妙だが少しざまぁもあり

ネタバレ
2020年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 半額購入。
クリスマスの出来事をきっかけに、ヒーローへの恋を諦めようと決めたヒロインと、ヒロインへの恋に落ちたヒーローとの恋の攻防戦。絵も相まって基本コミカルに描かれているので、楽しくは読めた。
諦めるために痩せて綺麗になろうと考えるヒロインというのが、ちょっと見ないタイプで面白い。

読んでいる途中でヒーローがヒロインを好きなのはわかるが、そのきっかけが読者に提示されるのが完全にラストなのが今一つ。ヒロインの中身に惚れたというなら、読者からのヒーローへの印象を上げるよい要素だと思うのに、ラストまで引っ張る必要はあまり感じなかった。
ただラストの内容を受けて本編を見直すと、ヒーローの行動が小狡さを増すので、複雑なところではある。
仕事のためとはいえ、ヒロインを半年放置。帰ってきてからのアプローチもヒロインを引っ掻き回すばかりで、自分から告白するのでなくヒロインから告白させようとしてるようにしか見えない。
更には別れた恋人と二人っきりで食事したり、家に招き入れたり、パーティのパートナーにしたり。ヒーローに未練ありと示している相手とばかり会うのでは、別れたと知らないヒロインが関係継続してると思うのも当たり前で、そんな誤解を招く行動をするヒーローの行動が理解できなかった。
ヒーローとヒロインが関係を持ったあと、ヒロインが会社を辞めるが、この後も見張りはつけて、自分自身は何もせずやっぱり放置。
エリックの結婚式にヒロインが休日に参加してたら、見張りの人も気づかなかったのでは。その時は更にヒロインを放置してたのかなと思うと、微妙。
恥かき告白展開だったから、少し溜飲は下がるが、もっとしっかりして欲しいヒーローだった。

あと脇の当て馬とライバルがカップルになるのは、彼の方は前振りがあるのでまだよかったねと思えるが、彼女の方に前振り描写が何もなかったのが微妙だった。ヒロインに意地悪ばかりしていて、内面的な魅力は描かれてないし、ヒーローからの評価もセクシーで美人という本当に見た目だけな微妙なライバルが幸せになるのを見せられてもな。
原作だとこのライバルにも、もうちょっといいところはあるのだろうか。
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