このレビューはネタバレを含みます▼
原作に比べると圧倒的に簡素…3巻にまとめる必要があったのかもしれないですが、最終巻は特に展開が駆け足で残念でした。くどさのないサラリとした絵柄も相まって、終始アッサリ風味。原作は異世界モノの中でもわりとシリアスに振ってあり、主人公の苦悩がキチンと描かれている上で、更に!切なめ胸きゅんラブ展開な所がたまらないという良作なので、もうちょい丁寧にコミカライズ化して欲しかったなあというのが正直な感想です。絵柄自体は合ってなかった訳ではない…ただただ駆け足すぎました。
最後のハルベルの怪物との戦いも、今作では唐突で、え、国同士の戦いなんだから別に今それ討伐する必要あるの?て感じですが、原作では本当にドラマチックな胸アツ展開なんですよ!絵のない小説だからこその怪物の種明かしが端折られてしまったのは仕方ないかもですが、ハルカが「わが同胞」て呼びかけるだけになっちゃったのすごい悲しかった…戦い自体ひとコマも描かれてへんし…命懸けの戦いやったのに…
「設定は好きだけど思ったよりアッサリ終わったなあ」という感想を持たれた方は是非!原作の方にもチャレンジしていただきたいです。主人公はもちろん、周りの人の心情や背景ももっと掘り下げて書かれているので、それを読めばコミックスでのそれぞれの行動に、もっと納得できると思います。そんなに長くないのでサクッと読めますよ!おすすめ!