情熱のとき
」のレビュー

情熱のとき

ヘレン・ビアンチン/真原ゆう

評価ほどひどい話ではないような

ネタバレ
2020年3月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題。
評価があまり良くないので、警戒しながら読んだが、思ったより読後感は悪くなかった。もっと酷いハーレクインヒーローを見過ぎたせいかもしれないが。
7年経ってヒーロー、ヒロインがお互いに心理面で成長したように見えたのもあるかもしれない。

だが、7年前に浮気を疑われたヒーローが、誤魔化すようにヒロインを抱いたくだりがDVかレイ プに近い行為だったのはアウト。そんな愛のない行為でできた子供なのだと思うと娘が哀れ。あれは本当にヒーロー反省して欲しい。
と言って、ヒロインに感情移入するには、二人の最初の結婚の経緯が全くないので難しかった。実際は何が不満だったのか、ヒロインにも何か努力の余地はなかったのかというのがぼんやりしてて。結婚生活3ヶ月目、離婚の壁が現れる時期の一つだから、それを乗り越える努力を双方の歩み寄りでできなかった時点で、別れるのはしょうがない。
話をちゃんと受け止めてくれなかったこと、レイ プ紛いの行為を受けたこと、逃げ出したあと7年も放置されたこと、などは同情に値する。本当に再会前のヒーロー、良いところがないのだが、何故結婚したのやら。

ヒーローがライバル女に対して相変わらずの鈍感ぶりを発揮した後、怒ったヒロインがヒーローを水に落としたシーンはスッキリしたけど、あのあと笑うヒーローがよくわからない。ヒロインがそういうことをするタイプと思わず意外な一面を見たことに驚いて笑っただけで、あの時にヒロインが本当に言いたかったことは通じてない印象を受けたのだが。正解は原作で読まないと確認はできないがわざわざ買う気はしない。

最後は意地悪ライバルと真っ向から負けずにやり合い、ヒーローもライバルを否定してくれて、娘の病気も治って子供も増えてハッピーエンドでめでたしめでたし。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!