大正艶異聞 なりかわり 華族家の秘めごと
」のレビュー

大正艶異聞 なりかわり 華族家の秘めごと

丸木文華/笠井あゆみ

震える

ネタバレ
2020年5月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 加虐と被虐を併せ持つ文子の狂気もさることながら、それをも超えて来る正章の、狂っているとしか言いようの無い歪んだ愛情。
読んでいるうちに、これは愛なのか、これは憎しみなのか、人間の感情そのものがわからなくなってしまいます。それだけ、愛と憎しみは違うようで実は似ている物なのかもしれない。
ラストは、不幸にも、幸せにも、読み手の捉え方によってはどちらにも転がるような気がしました。
とても深く、良いお話でした。
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