悪魔だった君たちへ
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悪魔だった君たちへ

中津功介/古場みすみ

力のない人間を生贄にして得た青春の代償

2020年5月4日
彼らの楽しい学生時代の青春は、一人の人間の犠牲の上に成り立つ劣悪かつ悪質なものだった。快楽、名声を得るために他人を犠牲にすることは何とも思っていないのに対し、いざ、それが自身に降りかかるとなると、自身が犯した行動も省みず、逆切れ、逆上。見苦しい限りである。このような卑劣な男には相応しい末路と言えるだろう。
また、人間追い詰められると本性が出ると言うが、学生時代から言わばリア充と言われるこのような連中は、仲良しに見えて、いかに自分の事しか考えていないかがよくわかる。
結局、仲間と言っておきながら、自分さえ良ければいい。そして、過去を反省するどころか自身の行動を振り返ることなく、責任転嫁や逆恨み、剰え保身の為に仲間の不幸を願おうとする等笑止千万な連中。そんな彼らの腐った性根を浮き彫りにしてくれる展開は秀逸である。
是非、日本における因果応報の様を見せてくれることを願ってやまない。
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