椿町ロンリープラネット
」のレビュー

椿町ロンリープラネット

やまもり三香

前作よりはストーリーがシャープに

ネタバレ
2020年5月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作品は2人にフォーカスしてきちんと描かれていて、無駄を削ぎ落とした作品です。
まるで小説を読んでいるような情緒的な優しい物語です。
絵の雰囲気や、物語を包む雰囲気、描く人物や街並み、暁先生が醸し出すオーラ、ふみちゃんの全てを包み込む性格…何もかもが合わさって素晴らしい世界観です。
少女漫画ならではのライバルや元カノなども出てきますが、サクッと乗り越える辺り、お互いがお互いしかいないという証なんでしょう。
こんな魂で繋がった運命の人に出会ってみたい。
ちなみに、7巻と8巻に収録されている、ひるなかの流星のその後(先生のその後と馬村くんとすずめちゃんのその後)ですが、先生に素敵な女性が現れて良かったと思いました。
ただ、すずめちゃんのことを6年経った今も「大切な人であり、大切な生徒だったから。思い出を茶化したり嘲ったりしたくなかった」というセリフ…なぜ、すずめちゃんが好きだと言ってくれた時に腹くくって向き合わなかったんだろうって、ものすごく不愉快でした。本編で感じたモヤモヤに引き戻されちゃった…まぁとにかく、本編ではなかなか好きになれなかった先生でしたが、先生にはこれくらい冷静な女性が合うと思います。ただまだすずめちゃんを引きずってるあたり、彼女は苦労しそう…過去に触れる度、自分の殻に閉じこもりそう…めんどくさい男(笑)馬村くんとすずめちゃんも幸せそうだし、これにて本当にひるなかの流星が完結しましたね。
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