このレビューはネタバレを含みます▼
元タレントの30代女性マネージャーが、才能ある若い女性「ルカ」をスカウトし、タレント、女優として売り込んでいくサクセスストーリーです。
【キャラクター】
私はルカを好きになれませんでした。
彼女は、高級娼婦や政治家の愛人となることで、芸能界に自らを売り込み、悪びれず、他人より自己愛を優先します。
また、自分の娘よりも自分自身の生き方を大切にし、その事について自己弁護が完結しています。
【構成】
ストーリー漫画としての構成が破綻していました。
6巻後半から7巻にかけてボロボロになります。
ルカの、自分を産んだ母親に対する、根深い怨嗟と恋慕とが、母親からのハグひとつで、まさかの昇華。
母親に対する負の感情が、ルカの異常な自己顕示欲、強い承認欲求の原動である事は、当初の設定では重要なポイントだったはずです。
【ラスト】
芸能界ものでしばしば目にするパターンでした。
スキャンダルにより干されたヒロイン(ルカ)が出演した、単館上映レベルの小品が、海外で思わぬ好評を得て、マスコミの掌がえしにより、ヒロインと所属事務所は一夜にして返り咲きます。
【総合】
全体的に倫理観の欠落した業界らしい漫画。
令和に読むには時代遅れという気がします。