罪の声
」のレビュー

罪の声

塩田武士

グリコ森永事件を題材にしたフィクション

2020年5月16日
ページ数 393ページ
読了時間 約20時間

本屋大賞ノミネート作品ということや、本屋さんでもプッシュされていたので、読み始めました。
1980年代に起こったグリコ森永事件を題材に、プロローグ、エピローグを除き、7章で構成されております。

私自身、平成生まれであるため、グリコ森永事件という名前や平成最後の大事件など断片的な情報しかありませんでした。
それを前提にレビューをいたしますと、第5章(約200頁目)まではグリコ森永事件の断片的な情報を組み立てつつ、それを徐々に説明して時間の全体像を丁寧に作り上げております。
第5章以降はそこからすべてをフィクションに構成して物語を最後まで組み上げて行っています。
前述より、私自身グリコ森永事件を知らないため、第5章までは読むのが辛く、難しい話や時系列、特に存在しない会社に苦戦しました。そのため、Amazonのレビュー等で途中でやめてしまったという意見が多かったのはそのためではないでしょうか。

そのように思われてしまう方もいらっしゃると思いますので、まずは第5章までは辛抱と思って読み進めてみて下さい。
第5章以下のフィクション部分は本当にあったかもしれない。もしかすると、このようになるかもしれないと思わされ、圧倒されました。
大変面白かったです!
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