青い泡沫
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青い泡沫

瀬納よしき

表題作+1作品 鈴の音が導くクラシカル・ロマンス

ネタバレ
2020年5月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作+中編+描き下ろし+カバー下イラスト+電子限定描き下ろしマンガ収録。表題作は薬売り×踊り子、中編は高校生もの。初読み作家さんでしたが絵柄と雰囲気が凄く好みでした。★4.5



「青い泡沫」全3話
旅館の躍り子・朱鷺と薬売り・隆也のお話。怪我をした朱鷺を助けた隆也。そのまま旅館に居付くが…。実はただの旅館ではなく娼館で、朱鷺は男娼。惹かれあう二人はいつかここを出て一緒に生きたいと願うように。切ない雰囲気の中、未来を夢を見る二人。作中に響く鈴の音が儚げで、切なさを引き立てます。隆也の「俺を気が狂った馬鹿な男にしてくれるな」というセリフが良かった…!男娼なので他の人とのシーンあり。描写はトーンにて、特に修正はないような。3話構成ですが、じっくり長編で読みたくなる作品でした。

「bf」前後編
弁当仲間の真木坂と野中。不思議系と言われ、独りでいるモテ男の野中だけど、いつしか一緒にいるようになり気付けば居心地がよくて。そんなある日、実は真木坂が好きだということがバレてしまい…。男前の真木坂の葛藤が丁寧。頭で理解できることと、自分に向けられたときのとまどい。それでも…。悩みながら前向きに歩きだす二人に、爽やかな気持ちになる作品でした。こちらはキスのみ。

「桜便り」描き下ろし7ページ
その後のふたり。幸せそうで嬉しい。

「カバー下イラスト」

「電子限定描き下ろしマンガ」2ページ
放課後デート
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