「クリスマス」特別な二日間に救われる人々





2020年6月13日
22頁迄巧みに物語世界へ誘う青鹿毛先生の手腕に驚く。多分初めて先生の作品に触れたと思う。城に向かい、門を開けて進むところの絵も引き込まれたし、事情を伝えつつ、何が起こるだろうと思わせる導入部が完璧な取捨選択で、物語性を押し上げて期待させる。
ただ、人物の絵が好みでない。そのため、読んで来なかったのだろう。私は絵の好みが合わなくても、その理由では星数は下げない。
絵に素晴らしく奥行きを感じるのがよい。個性あるコマの見せ方が強く印象に残る。精魂込めて制作されてるとわかる丁寧な仕上がり。
一つ一つが先生の感性を映し、流れの中の一枚などではなく、1作品1作品といえそうなのが数多くあった。大勢の漫画家先生の中でも、独特な位置におられると感じる。
話が清らかで、それと同時に、寒さ、物質の無さ、限られたものを与えあって支え合う心、まさにクリスマス。
ただ、歌の比重、クリスマスに伴う諸々が、多少キリスト教が布教活動のために世に送り出しているある種の出版物的雰囲気を思わせ、私には、その微かに香る説教臭はHQ要素を斥けた感じがして、そこがエンタメ感減退で星調整。
ロマンス成分も、おきれいに物語を進めた分、お話としてはわかるんだけども、何かが抜けた感じが拭えない。
(追記)元々迷いながら、初読み段階に星4つにしたのだが、再読で、終盤の伯爵の言葉の力強さが、二度目でも響いてきたことで、ロマンス成分は少量でもしっかりと入っていると確信、ノッチ調整。星5つへ変更したい。
ただ、人物の絵が好みでない。そのため、読んで来なかったのだろう。私は絵の好みが合わなくても、その理由では星数は下げない。
絵に素晴らしく奥行きを感じるのがよい。個性あるコマの見せ方が強く印象に残る。精魂込めて制作されてるとわかる丁寧な仕上がり。
一つ一つが先生の感性を映し、流れの中の一枚などではなく、1作品1作品といえそうなのが数多くあった。大勢の漫画家先生の中でも、独特な位置におられると感じる。
話が清らかで、それと同時に、寒さ、物質の無さ、限られたものを与えあって支え合う心、まさにクリスマス。
ただ、歌の比重、クリスマスに伴う諸々が、多少キリスト教が布教活動のために世に送り出しているある種の出版物的雰囲気を思わせ、私には、その微かに香る説教臭はHQ要素を斥けた感じがして、そこがエンタメ感減退で星調整。
ロマンス成分も、おきれいに物語を進めた分、お話としてはわかるんだけども、何かが抜けた感じが拭えない。
(追記)元々迷いながら、初読み段階に星4つにしたのだが、再読で、終盤の伯爵の言葉の力強さが、二度目でも響いてきたことで、ロマンス成分は少量でもしっかりと入っていると確信、ノッチ調整。星5つへ変更したい。

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romance2 さん
(女性/60代~) 総レビュー数:1852件