平凡なる皇帝【合本版】
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平凡なる皇帝【合本版】

三国司/やまかわ

平凡ではない

ネタバレ
2020年7月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 面白かった。合本版はお得だけどハズレも多くあまり良い思い出がないので一冊ずつ購入すべきか迷いましたが「北の砦にて」が個人的大ヒットだったので思いきって買いました。結果は当たり。こちらの作品の主人公も好感が持てました。彼女を取り巻く環境は最初の方こそ厳しいものの、どんどん目まぐるしく変化し関わってくる人々も好ましく変化していきます。平凡平凡と言ってるのは主人公だけ(もしくは人間だけ)で実はちっとも平凡じゃない。自覚がないだけで心がとっても凄い子です。
皇帝になってからの周囲の過保護っぷり(特に不器用な総大将)がとどまる所を知らず、愛情大爆発してるところが微笑ましくて笑えました。

ただ少し気になる部分があるとすれば、わりとしっかり考えられてる話なのに途中で「クリスマス」という台詞があった事でしょうか。え、この世界キリスト教あるの?と違和感に驚きました。どうせならこの世界独自のイベントで良かったのでは…。伝わりやすさの観点から食べ物はある程度仕方ないかなとは思いますが、杏仁豆腐もちょっと気になりましたね。 同じような食べ物だとしてもこの世界だけの名称があった方が良かったかなぁと思います。気になったのはそれくらいでしょうか。

それ以外は大満足です。
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