良い意味で問題作





2020年7月4日
以前、ある学者さんが、国家権力が行き届いた法治国家より、国家権力の及ばない前近代的な部族社会の方が殺人や暴力で死ぬ確率が高いと説明していました。どんな理由であれ私刑や暴力による解決をすれば裁かれるという強制力が治安を維持する一方で、その陰で数多くの被害者とその家族が泣き寝入りを強いらているのも事実でしょう。一見平和に見える社会の闇をえぐったような作品です。目を背けたくなる描写も多いですが、加害者が酷すぎて主人公達に喝采を送りたくなる…が、復讐代行人なんていつまでも続けられる仕事じゃないだろうし、カモとトラにも何かしら救いが与えられて欲しいです。

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キムチとごはん さん
(女性/50代) 総レビュー数:4件