ストーリー派に

はやりやまい先生は本当に見事に読ませるお話を描きます。毎朝すれ違う野球部少年×昼夜逆転ブロガーのゆっくりじんわり始まる恋のお話です。絵は癖がありますが、それが余計味になり、なんとも言えない瑞々しい話にマッチしています。あさはらたそかれ は、この中ではだいぶ絵が整っていますが、短編とあきすむはかなり絵が変わっていて、少女漫画的な目になっています。野球一筋の純一郎がかっこよくてかわいい。澄山さんも、自立した大人なのに危なっかしくてかわいい。堂山ファミリーもとっても素敵。二人ともノンケなのに、お互い惹かれる気持ちがすごくわかります。1巻だけでも纏まっていてきれいな終わりですが、短編とあきすむまで読むと、より深く二人の人生まで感じ、いい映画を見たような満足感と胸がひりっとする切なさを味わえます。あきすむで澄山さんの下の名前が出てきます。