こぼれる、【電子版一部書店限定特典付き】
」のレビュー

こぼれる、【電子版一部書店限定特典付き】

森世

甘さと苦みと救いと

ネタバレ
2020年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 不良子分の受け君がお人好しの攻め君を利用する関係からはじまるのですが、攻め君への好意に気付いて今までのように振る舞えなくなり、子分から暴力のターゲットになってしまいます。
受け君の痛ましい姿に攻め君は避けてしまうのですが、最後には勇気を奮い立たせて、不良の番長君に立ち向かいます。
番長君の暴力も受け取ってもらえなかった好意の裏返しなので、残酷さの中にも憐れさが残ります。
森世さんの作品は病みや痛みの苦味と恋と性の甘みをしっかり両方味わわせてくれて、抜け切ったラストには爽やかな救いがあって好きです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!