美しいこと 【講談社版】
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美しいこと 【講談社版】

木原音瀬

このエンディングは酷い

ネタバレ
2020年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 犬井ナオさんの漫画連載が始まったところなので、原作を先に読みたいと思い購入しましたが、ストーリーの中途半端感がどうしてももやもやしましたが、一般小説として売られているバージョンだったんですね。
原作は上下巻あり、こちらは下巻の冒頭部分までの収録となっているようです。
そして、舞台化された部分もこの本のエンディング部分までとなっているようです。
ここで終わっている方が、実際にはリアルかもしれない。性別を超えて人を好きになることがそんなに簡単にはいかない…というのは理解できます。でも、主人公の松岡君に感情移入してしまう読者としては読み進むごとに辛すぎる。あのエンディングでは松岡は寛末を忘れることも振り切ることもできないでしょう。木原先生の圧倒的な表現力で読み手の心にナイフでザクザク心臓を刺されるような自分のメンタルまでやられるような残酷さがありました。自分の過去の失恋経験まで走馬灯のように思い出して、寝れなくなるほどでした。
シーモアさんHolly Novelsのバージョンも電子化してください。ここで終わってしまっては辛すぎます。
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