恋の魔法をかけられて
」のレビュー

恋の魔法をかけられて

ジョーン・エリオット・ピカート/藤臣美弥子

この話では即日H展開はない方がよかったな

ネタバレ
2020年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 期間限定読み放題。幼なじみの男性三人のそれぞれの恋を描いたシリーズ3部作の完結巻。
1作目は舞台説明もあるし、カップルの背景情報も出さないといけないしで、あまり萌えないどころのないまま終わったが、こちらは舞台説明は省いて、ヒロインの記憶喪失とそれに絡むDV問題を主題に絞っていたので、ちょっとしたサスペンスかミステリー風味で楽しめた。
ヒロインの境遇は同情するし、最後はそれを克服してヒーローを迎えに来る結末は良かったが、それだけに前半の出会ったその日に即Hした展開が微妙に感じてしまった。
せめてもうちょっと心が通じてからとか、ヒロインの事情がわかってからの方がよかったな。ヒーローはヒロインが既婚者だと気づいてた上に怪我人なのにあっさり手を出して、ヒロインも記憶がなく不安なのはわかるが、ちょっと世話してもらった男性に即迫るのはなあ。根が軽い女性なのかと思えてしまって、夫が妻を矯正したい思考になったのは実はヒロインにもその要因があったのでは?とちょっと思えてしまうのが、イマイチだった。
あと、ヒーローがヒロインが本気になったら拒絶始める展開も少しモヤッと。振るにしても理由を言え。結局ヒロインを信用も信頼もせず、自分の心の保身に走りましたってことだよね。その割にヒロインが離婚して迎えに来たらあっさりOKというのは。うーん。
小説だともう少しタメがあるのかもしれないけど、マンガだとあっさり考え変えた感じになって微妙。ヒーローの悩みはそんなものなの?
二人の間の問題は解消してるし、過去作のカップルの幸せそうなその後も垣間見れて、読後感は悪くないけど、やっぱり最初の印象が悪くて手放しでは喜べないかな。
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