序盤は面白かったが、後半失速した感じに

ネタバレ

2020年8月5日

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同じ作者の多分唯一全年齢向けの作品が面白かったので、あらすじで気になったこちらを読んでみた。
シリーズ二作目。前作はＢＬ小説、こちらはＴＬ小説が舞台で、小説内ヒーローの王太子は両刀使い、ヒロインはそんなヒーローと婚約した途端、ヒーローの愛人だった騎士たちに襲われ、処女喪失。騎士らは処刑されるが、ヒロインは心を壊した状態でヒーローと結婚するというバッドエンドを迎えるという内容。
そんな小説世界にヒロインとして転生したと気づいた伯爵令嬢が、未来回避のために、家の没落を回避したり、虐められる男爵令嬢を救ったり、王太子との接触をなるべく回避しようと奮闘するお話…というのが前半の展開で、男爵令嬢を助けるくだりは立ち回りの上手いヒロインという感じだったし、奮闘する様に非常に好感を持って読んでいたが、話が進むにつれてどんどんアホの子になっていき、話の面白さも併せて失速していった。
逆にヒーローは序盤いかにも人の都合は無視する傲慢ヒーロータイプに描写されてたけど、ヒーロー視点が描かれてからは段々まともになっていって好感が持てた。
一夜月を二人で見るエピソードまでは本当楽しく読んでいたが、その直後の「月が綺麗ですね」ネタでドン引きさせられたのが痛かった。そのエピソード使うなら、ヒロインにそういう雑学か文学に素養のある描写を事前に入れて欲しかった。現代日本に生きてた人間が異世界で本当に綺麗な月を見てつぶやいたからって、即愛してるに変換するかって言ったらしないだろう。また、そこまでのエピソードでヒロインがヒーローに惹かれるエピソードが出てたのならまだ良かったのだが、その時点では全くなかったので、いきなりチョロインにされた事実に二重の意味で冷めた。
ここからのヒロイン思考は、未来回避するのも忘れたかのように都合の悪い事実に蓋しまくるし、無理やり婚約となって逃げるのはまだわかるが、男子校な魔法学校に逃げよう！とか言い出したり、色々おかしかった。
学園は作者がＢＬ要素出したかったんです！というのも透けて見えて。前作繋がりも出したかったんだろうけど、前作ヒーローヒロイン出てれば、ほか無理に入れなくていいよね？結局その後の展開に意味なかったし。
両思い後のＨはともかく、そのあとのエピソードも、結婚式やらないし、そのくせダラダラ書いてる感じで微妙だった。
前半で期待値上げすぎたのかも。

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ぼた餅さん

(女性/－) 総レビュー数：3351件
nostAlgic さん

(女性/－) 総レビュー数：581件

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