優しいパンツの脱がせ方
」のレビュー

優しいパンツの脱がせ方

まさき茉生

純愛すぎる…

ネタバレ
2020年8月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒプノティック~でまさき先生の描く作品に魅了され、こちらも購入しました。
初めは女物の下着を履くといった設定や学生ものかあ、と少し不安に思うところもあったのですが。
読んでみたらあまりの純愛っぷりに感動しまくりでした。
互いが互いを想っているけどその事には気づかずに、取り巻く環境や自分の内面での折り合いがつけられず、どんどん擦れ違っていくところは読んでいて胸が苦しかったです…
悠真が高熱を出して意識が朦朧とするなか、うわごとで綾平と会話をするシーンがたまらなく好きです。
弱っている悠真がとても無防備で色っぽくて…それをぎゅっと思い切り抱き締める綾平の行動に気持ちのすべてが表れていて、素敵すぎるシーンでした。
最後までしていない頃、関係性と共に、互いに想い合っているのに、こんな関係がいつまでも続くわけないという言葉もすごく切なかったのですが、そのあとの出来事による怒りや想いの暴走で我を忘れた綾平に酷く虐められることがなくてよかったです…それがあると最後ハッピーでも、心が痛いので。
誰よりも大事で兄弟以上と思ってる、甘やかして甘えさせてやりたいという綾平の気持ちが尊すぎて沁みました…
お互いが初めて同士というのも最高ですし、心理描写がしっかりしているのでふたりが互いを本当に好きで特別で大切な存在と感じているところもしっかりと伝わりました。

悠真の瞳がとても大きくて意思が強そうで、目尻にかけてきゅっとなっているのが好きです。
最初、短髪はちょっとなあ…と思ったんですが、前髪はちゃんと長いし、なにより顔が綺麗だったらなんの問題もありませんでした(笑)
この多感な年頃、複雑な時期というベースに加え、胸の内ではこんなにも互いに想い合っているのにどこまでもすれ違うのが尊くて、もどかしくて。
切なくて甘くて少しほろ苦い、とても素敵なおはなしです。
短編のほうも読んでみようと思います。
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