このレビューはネタバレを含みます▼
作者の息子くんを通してみた、イギリスにおける現代社会の様々な多様性の話です。中流家庭の子、貧民家庭の子、移民、さまざまな問題が中学生になった作者の息子くんを取り巻いています。
この作者さんの語り口調は好き嫌いが分かれそうですが、私は楽しく読ませてもらいました。英単語も多数出てきますが、自分でも意味を調べたりして勉強になりました。
英題(副題?)はThe Real British Secondary School Daysとなっており、リアルなイギリスの中学校生活記とでも訳せばよいのでしょうか。てっきり日本とアイルランドのハーフである息子くんが、学校でいじめや差別にあったりして悶々と悩んだり乗り越えて行ったりする話かと思って読んでみましたが、大きな問題は彼を取り巻く友人やクラスメイトに降りかかっており、息子くん本人は大きな被害にはあっていないのです。
我が子もハーフなので、参考になるかなと思って読み、はーこういう事だったか、と私の勝手な勘違いでしたが、想像した話と違っていた点と、作者が自分と自分の家族に及んだであろう差別やいじめなどについてはポツポツと軽い描写がありますが、深く触れていない印象を受けた点で星マイナス1にしてます。
全体的には楽しく興味深く読みました。