源氏物語…ではないかな





2020年8月16日
作者さんの絵柄やどこか屈折した登場人物が昔から大好きで、ずっと愛読しています。これが源氏物語かと聞かれると、違うかなあとは思いますが、ひとつの新解釈としてはありかなと思います。光源氏が孤独を抱えているのも、藤壺の女御が強かなのも良かった。朱雀帝の人物設定だけ、もう少しなんとかならなかったのかな(笑) 桜田さんは、歪んだ人物を描くのがとても上手だと思います。読んでいてどんどん愛しくなる。原作とは人物造形や設定がかなり違うので、いっそもっとぶっ飛んでいても良かったかな。あと、言葉遣いがあまり美しくないのが気になりました。原作がものすごく長いのに、たった3巻で終わってしまったのが残念。桜田さんの描く朧月夜や朝顔の斎院が見たかったなあ。

いいねしたユーザ1人
-
るーちゃ さん
(女性/30代) 総レビュー数:142件